相続対策となる養子縁組の方法

法定相続人の人数が多いほど、相続税の基礎控除が大きくなり、税金がかかりにくくなりますから、その人数を増やすため、養子縁組が利用されることもあります。
実際にこれをしたいときの方法ですが、おすすめなのは普通養子縁組です。
このほかにも特別養子縁組という方法がありますが、こちらはやや特殊な制度となり、これをした養子は実親と縁が切れ、養親とだけ戸籍上の関係ができます。

相続税対策の効果では、普通養子縁組でも、特別養子縁組でも違いはありません。
そして手続きが簡単なのは普通養子縁組の方ですから、特に理由がなければこちらを選ぶといいでしょう。

この手続きの方法は簡単で、書類を提出するだけです。
養子縁組を申請する届出書が、必ず必要になる書類です。
提出先は当事者の本籍地の市区町村となるのですが、現在の居住地の市区町村でも構いません。
ただ届出先が本籍地とならない場合は、戸籍謄本の用意が必要です。
このほか、印鑑や身分証明書も必要になることが多いため、これも用意しておくといいでしょう。

これら準備をして届出するのが基本的な方法となりますが、養子となる相手が未成年で、なおかつ自分や配偶者などの子や孫ではない場合、家庭裁判所であらかじめ許可を得なければなりません。
この場合はその裁判所より発行される審判書も必要書類になりますから、これも忘れずに用意してください。

相続時に基礎控除の金額を増やすため、養子を取りたいならこれが具体的な方法となりますが、前提として養子にできる相手の条件なども確認しておくと、この手続きもスムーズです。
まず養子を取るためには、自分が成人済みか、未成年の場合は既婚者となることが必要です。
そして自分より年下の相手でないと、養子にはできません。

また、あまりないことですが、自分の直系尊属やおじ・おばを養子にすることもできません。
さらに、既婚者が養子を取る場合、配偶者の同意が必要です。

これら基本事項のほか、相続税対策のために養子を取るときに気をつけたいのは、節税目的のためだけの、実態のない養子縁組にならないようにすることです。
たとえば被相続人がすでに亡くなる直前で、養子を取るという意思表示も難しい中、周囲が手続きを進めて養子縁組をしても、それは無効とされることが多いです。

本当に効果のある養子縁組をするには、その意思表示が可能なうちに、本人がきちんと手続きをしないといけません。
このような部分も含めて、相続税対策になる養子縁組の方法として確認しておくといいでしょう。