養子縁組による相続税に対する効果と手続き

相続税は相続人それぞれが取得した財産を基に計算するのではなくて、相続財産総額から非課税財産・債務・葬式費用などを差引き、さらに基礎控除額を差引いた金額を基に計算されます。
この非課税財産というのは墓地や仏壇などが該当しますし、生命保険や退職金も500万円×法定相続人の数という計算式で求められた金額までは非課税となります。

また相続税の基礎控除額は、3,000万円+6000万円×法定相続人の数という計算式で算出されるので、基礎控除額によって相続税がかかるのかが決まります。
それから実際に相続税がかかる場合には、課税遺産総額により乗じられる税率が大きく変わってくるのです。
これらのことから理解できるように、法定相続人の人数が増えることで相続税の負担が軽減されるのです。
その為、養子縁組をして法定相続人の人数を増やすことで、相続税の節税対策につながるのです。

ただ注意したいことは、民法上では養子縁組は何人でも可能なのですが、相続税法上は法定相続人の数に含められる養子として認められる人数には上限があるのです。
被相続人に実子がいる場合には1人で、実子のいない場合には2人となっていることを理解しておく必要があります。
これらの点を理解した上で、実際に養子縁組する際の手続きとしては、各市町村の役所等の窓口で養子縁組届をもらって、所定欄に必要事項を記入し署名押印して提出します。

ただ、届出先と本籍地が違う場合には、戸籍謄本が必要になりますし、養子となる人が未成年の時には、事前に家庭裁判所の許可審判が必要となるので、手続きの際には注意が必要です。
ちなみに、養子となる人が15歳未満の場合には、その法定代理人が署名押印を行いますし、法定代理人以外に監護すべき人として、父母が定められている時にはその同意も必要です。
この養子縁組届の手続きをしてから戸籍謄本に記載されるまでには、一週間程度の期間が必要となりますが、民法上においては縁組の日から養親の嫡出子としての身分を取得することになります。